大型トラックの研究開発を40年以上続けた60代の元会社員の男性が、今月から保育士として活動している。定年後は保育現場から社会に貢献したいと、新たな一歩を踏み出した。
1日に開園したさいたま市浦和区のピンクライオン保育園。子どもたちのはしゃぎ声や泣き声が響く。
3歳の男児が「はい、これどうぞ!」。黄色や赤のブロックを組み合わせた「作品」を差し出した。
「ありがとう。うまく作れたね」
ドラえもんのエプロン姿の保育士・神山俊明さん(67)=さいたま市緑区=はそう言って、笑顔で受け取った。人形を持った女児も背中から神山さんに抱きついた。
神山さんは「意外にも、すんなり子どもたちがなついてくれた。ほめてあげるとにっこり笑って、また夢中で遊び出す。可愛いね」と目を細めた。
60代で受験勉強
神山さんは大学卒業後、自動車会社の技術者として大型トラックの骨組みの設計をしていた。2014年、60歳で定年退職した。
保育士をめざそうと思ったの…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル